木曜日, 7月 10, 2008

なかなか見られないもの

30年生きてきて、初めて見るもの。
そんなものいっぱいあります、よね?
日本に、世界に、未踏の地はいっぱいあるし。

でも、すごく身近にあるのに、滅多にお目にかかれない
瞬間ってありますよね?それを目にしたときに感動って結構なものです。
そんなものを見ました。
それは、セミです。
蝉ってたしか、何年も何年も土の中で幼虫、さなぎとして眠り、
やっとこさ土のなかから出てきて孵化したら1週間くらいで
死んでしまう、という「はかなきもの」の代表格。
目にするのは、
五月蠅いアブラゼミとか鳴き方が楽しいツクツクボウシ
夕方に趣をそえるヒグラシ・・などなど。
昔はよくセミ取りをしましたが、今はあんまり触りたくないです・・。
はい。そんな成虫と、成虫がかつて入っていたであろうさなぎの抜け殻。
この2つはよく目にします。
でも・・・・
土の中から出てきて、孵化する場所を探しつつ放浪するさなぎ
を見たことは・・・はっきりいって初めてでした。
さなぎの殻(いもむしの堅い版のようでした)から
上半身だけ出すような格好で、一生懸命
死に所というか生き所を探していました。
ああ、明日にでも孵化するんだろうか。どんな場所を探しているんだろうか。
そんな気持ちで見つめていました。
あいにく、さなぎ君につきあう時間が無かったので、
途中で見捨ててしまったのですが、
人通りの多い歩道を横切りつつ、懸命に歩いていました。
何年も土の中で不遇の?いや温々とした??生活をおくった
蝉が酸いも甘いもかぎ分けるような堂々とした姿で歩いて
いました。
やっぱり亀の甲より年の甲です。年月は蝉を成長させるのですね。

成虫としては短い命の蝉ですが、彼らはしっかり彼らの
一生を愉しんでいるんだな、そんな感じでした。

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