火曜日, 2月 09, 2010

Bremenからこんにちは(68)ロマンというもの

ロマン。・・・甘美で“ハートマーク”などを思い描いてしまうのは私だけでしょうか? 日本語のロマン、ロマンチック などという外来語の使われるシーンと本来のロマンの使われるシーンの“差”をしっかり認識しておく必要があるかもしれません。
ロマン。本で言うならば、フィクションの小説の類いはここに分類されます。ひっくるめて“ロマン”。題材が愛であろうが、暴力であろうが、犯罪であろうが、“ロマン”。
ということで、ブレーメン中央図書館の“ロマン”のインターナショナル部、日本の棚のラインナップ。たったこれだけ。
渡辺淳一も、村上龍も、内田康夫も“ロマン”。み〜んな“ロマン”。

しっかし、この品揃えは、明らかに・・この棚が“誰かの寄贈による”ことを物語っています。もし、図書館の意向で日本ロマンのコーナーが設けられていたら、この作品が貴重な十数冊に選ばれる可能性は・・・極めて低いはずです。ドイツの人にもっと読んでもらいたい作品が、優先順位の高い作品が山ほどあります。ノーベル文学賞受賞者作品。外国語にもかなり翻訳されている作家の作品。
もし、これら十数冊をもって“日本を代表するロマン”などという考えを現地人が抱くとしたら・・・恐ろしい事です。精神文化の未熟な国と思われるかもしれません・・。(この作品が“酷い”という意味ではなく、(読んでいないし)、十数冊選んで、並べるなら“他”にすべき、と言う事)
日本語の本は読みたいですが、これはあまり読書欲をそそりませんでした。

ま、もし寄贈が受け入れられているのなら、帰国者から安く買い取って、並べてもらうのも手だなあ・・。自分の手を経た本で棚が埋まったら、これは結構光栄な事かもしれません。

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