水曜日, 3月 10, 2010

Bremenからこんにちは(79)いつかきっと・・“サンティアゴ巡礼道”



私が2008年9月ドイツに来た目的(出だしからテーマが重いですが・・(汗))。ワーホリで1年。そしてそれが終わったら、「“サンティアゴ巡礼道”を歩こう。」でした。キリスト教の巡礼の道。サンティアゴ・デ・コンポステーラまで、どこかしらから歩いて(フランスからピレネーを越えて〜〜と漠然と)、最後にスペインイベリア半島西の海沿いのフィニステレ岬で、全部を捨てて、生まれ変わりたい・・と思っていました。巡礼の道を歩く事で、きっと何かを得るはず、そして、生まれ変われるはずだと信じていました。そしてそんな“再生”が必要な状態にいました。
私がこの巡礼道を知ったのは、この道を歩いたという、俳人の黛まどかさんにお会いしたのがきっかけ。2005年のことです。巡礼を通して彼女が人間的に生まれ変わったとか、そういう訳ではないけれど、道すがら詠まれた俳句からは、(その時の感覚はあんまり覚えていないけれど)、パワーを感じた気がします。もともと、旅行好き、バックパック個人旅行好き・・と来れば、単なる好奇心だけでも挑戦したくなりますよね(ってならないかな?)。私はとりあえず興味津々で、でも特に何をする訳でもなく、ドイツ行き2008年を迎えました。
幸か不幸か、ワーホリのビザが切れて以降もここに留まっています。そして、巡礼の旅に出かける予定はありません。ブレーメンが、ここの生活が、私を十分にいい方向に導いてくれたので、自分再生への苦行が、さしあたって必要な状態を脱した事がその理由。でもきっといつか・・そう思っています。
先のブログに書いた「映画を見た」って話題。この映画でまた再認識。「いつかきっと歩くぞ」と。

但し。人間と言うか、聖なる事柄を道楽や商業的観点で見る人間っていうのは、愚かだな・・とつくづく思います。
「サンティアゴ巡礼道」とは、イエスの使徒ヤコブの遺骸があるとされる聖地「サンティアゴ」への道です。日本語ってややこしいですが、サンティアゴ=聖ヤコブ(元言語が異なるだけで、同一の単語)です。そして、この道は、一つではありません。というか、一つな訳がない!。フランス各地から、イタリア、スイスから方々から延びています。普通に考えたら分かりますよね。キリスト教の巡礼道ですよ・・、パリからしか詣でられない!なんて馬鹿げた話がある訳が無い!!!!!!のです。
そして、もちろんドイツからも。そして“北のローマ”と言われたブレーメンからも“巡礼の道”は続いています。ドイツ語では「Jakobsweg」(ヤコブスウェグ=ヤコブの道)。元聖地巡礼者の集まる場所(宿泊所かな?)だった建物には聖ヤコブの像があり、巡礼道であることを示す“ホタテ貝のマーク”(ホタテ貝は聖ヤコブのシンボル)がついています。そう、ブレーメンからだって巡礼を始めることは出来るのです。
でも、世の中の潮流に操られた人間って不思議ですね。「ピレネー山脈を越えてスペイン北部を西に歩く」こうするのが“正式”と思い込んで、周りに目がいかなかったりしませんか?それ以外は巡礼道としては邪道!!なんて思ったりしませんか?聖なる事に、国境の概念や、観光面の話等がくっついてくるのでややこしくなるのです。

ブレーメンだってちゃんとした巡礼道の中の一カ所。(巡礼の証明のノートとかはないし、スタンプもないはずだけど、こういうのって過去あったのものじゃ無いしねえ。(もちろん私はしっかり集めたいけど))
私が「いつかきっと」と歩く時は、ここから始めようかなあ・・。気が遠くなりそうやけど。

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