訪問地はドレスデン近く、チェコとの国境に広がるザクセンのスイスと呼ばれる奇岩山岳地帯。ここには様々なトレッキング、ハイキングコースがあるが、その中でも新しい「画家の道」を歩いてきた。なんでも白亜紀の堆積層が隆起・浸食を繰り返して形成された奇岩地帯。樹海のなかにボコボコと顔を出す奇岩。断崖絶壁を形成する奇岩・・。自然の絶景が満喫できるところ。ドイツ・ロマン主義の画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒらが、歩き、創作した事から設定されたコース。全8日に分けられたコースで全長112キロ。私は日程の関係上1日目をのぞく7コース。100キロ超を歩いた。(実質はもっと歩いているはず)
心配はリュック。全荷物を肩に担いで、アップダウンの激しいコースも狭いコースも、悪天候の中も過ごさねばならない。何が何でもその日のゴール地点までたどり着かねばならない。宿の事もあるし、次の日の事もあるから。ということで荷物は極力少なく・・を心がけた。幸いリュックのチョイスがよかったのか、身体に上手くなじんで、”肩に食い込むリュックに・・”なんて事態はなし。靴も友人が貸してくれたが、ジャストサイズ。水ぶくれ、靴擦れ等に悩まされる事無く日程を終えた。最後の2日間は、比較的平坦コースで雨。つまり、森ではないので雨を遮る物が無くすべてレインコート直撃。びしょびしょ。写真も撮れないし。ま、その2日間の写真枚数が少なかった事で、1400枚程度の写真量に収まった、そうでなかったら・・と思うと恐ろしい。
標識はとっても不案内。何度も迷い、時には引き返し、(でも荷物があるし、一日の終盤は疲れてくるので、引き返すのも簡単ではない)・・しながら、なんとか7日乗り切りった。道中80%以上の山中は孤独。誰にも会わず、追い抜き、追い抜かされ、すれ違い無し。一人で山で迷った時は本当にどうしようかと思った・・・。携帯は繋がらないし、繋がった所で自分の居場所を告げられる自身は無いし。まあ、いずれも今となってはいい思い出。
でも、一人でトレッキングしている人、ほぼ皆無。傍目には無謀に映るのかもしれない。でも自分としてはこれで極めて普通・・。で、ちょっと自信になったかなあ。
この画家の道。登山ではないので、一日のうちに何度も上り、下り、を繰り返し、絶景ポイントをはしごして行く感じです。一つ目の奇岩の頂上に上り、下り、隣の奇岩の上に上り、下り・・の繰り返し。そして一日のゴール地点へのコース取りに”無駄”が多い。(直線、最短距離ではなく。如何に”つまならない景色”を避けるかに重点が置かれている。だから回り道ばっかり。まあ、景色を楽しむ事が目的なので無駄ではないのだが。)
うーん・・でも”もうすぐ(岩の)頂上”って時の”心はやる”感。頂上からの景色を眺めた時に”疲れが吹っ飛ぶ”感。すっごく壮快・・・だった。
写真は・・こっちに40枚アップしてます。
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